切られる

2004年11月15日
私は海辺の高層ホテルにいた。
何者かが誰かを殺すために、私が居る部屋の中に入り込んで
あちこちひっくり返して探している。
探されている誰かもこの部屋の中に居そうな気配はするのだけれど、
状況がよくわからない私は自分の身を守るために姿を隠す。
ドアを蹴り開ける音、家具を倒す音、怒鳴り散らす声、
私は恐れながらも目と耳を塞いで時が過ぎるのを待つ。
しばらくすると部屋の中が静かになったので、
様子を伺いながら
私は外へと逃げ出す

空の色は重たかった
グレーと赤と紺を混ぜたようなおどろおどろしい色の雲で覆われていた
嫌な予感と共に不思議なにおいの空気が立ち込め、
誰もが緊張で背筋をこわばらせる
地響きと共に押し寄せる恐怖
目の前の巨大な鉄塔が大きく軋む
私がじっと見ていたあたりから揺れが大きくなる
すると予想外に静かに鉄塔の上半分が傾く
落ちてくるのは時間の問題だった
おそらく私が立っている辺りに鉄塔は巨大さを増しながら落ちてくるであろう。
それまでには少し時間がある。
私は何の思考もできないままホテルに戻る

部屋へ入ると、もうそこには誰もおらず静けさは戻り、
予想外にまともな状態の家具が並ぶ
大きなベッドの上にペタリと座って窓から外を眺めると、
海は静かに荒れようとしていた。
また地響きが起こる。もうこの辺り一体がダメだという気持ちになる。
でも何とかして助からなければ。少しでも怪我を軽くしなければ。
そう重いながら冷静に私は準備をすすめる。
おそらく崩れるであろうホテル。海の中に投げ出されることを予想して、
衝撃を和らげるために布団に包まる。
火事に備えて1枚だけタオルを濡らし、その冷たさに凍えながらも
できる限りの布団を集めて包まる。
あとは何ができるだろう。
私が助かるためには何をすればいいのだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
zzz

..。oO○.。o○。oO..。oO○.。o○。oO..。oO○

目が覚めたので、私は人に会いに行く
まだあまりよく知らない相手で
その言葉は表情から何かを汲み取ろうとしながら会話をする
私が髪を切りたいという話になって
彼はハサミを取り出す
ハサミの扱いに離れているらしく
美容師でもやっていたかのように私の髪を指で挟む
そこで怖いと思う
彼のハサミを持つ手に力が入っているのだ
そして私の予想と違う角度にハサミを持っていたのだ
この人は悪意を持って私の髪を切ろうとしている
どこまでが冗談かわからない
どうしていいのかわからない私と、
今まさに私の髪を切ろうとしている彼を
1mはなれたところから見ている私が居た
そして彼はハサミを動かす
ジャキジャキと音を立てて私の襟足が切られる
右の耳の後だけ5cm短くなる
私は髪を伸ばしているのに
やっとここまで伸ばしたのに
ひどい・・・・と思いながらも
私はこれが夢の中なのだと知っていた。
だから大丈夫。
そう自分に言い聞かせるためにベッドに寝転がったまま髪を確認する。
あるはずの場所に髪の毛がない。
右の耳の後ろだけない。
やはり彼に切られてしまったのだ。
やっと伸びたのに。これからもっと伸ばすのに。
ひどい・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
zzz

○Oo。..○o。.Oo。○Oo。..○o。.Oo。○Oo..○

私は女の子と仲良くなれないとか
踊り人と仲良くなれないとか
まるで双方のエネルギーが反発しあって
磁石の同じ極を近づけようとするみたいに
そういう運命にあるものだと思っていた

でも結局の所
思い起こしてみれば
私がそれを拒否しているのであって
近づこうとすらしていないのであって
理想とキレイ事ばかり並べ立てていじけて反感買ってるあの人と
私はそう違わないんじゃないかと思った

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JUN

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