最後の笑顔

2004年6月2日
付き合いだして何ヶ月経っても、
会うたびの「ケンカ」は変わらなかった。
もう無理、もうダメだ、耐えられないと思っても
別れを切り出せずに居た。
それにまだどこかで会えることを喜んでいる自分がいた。
徐々に連絡も取らなくなってきて、私はいろいろなことに疲れていた
珍しく連絡が来たと思ったら入院するとの知らせ
いつから入院するのか、いつ退院予定なのかもメールの返事はなかった
何となく聞き出した情報から、今なら確実に入院しているだろうという日を割り出す
そしてずっと前に聞いていた病院を調べ、行く予定を立てる

その日私は美容室に行き、髪を切り、トリートメントをしてもらう
こざっぱりしてツルツルになった髪で、お土産にと
駄菓子屋さんでかわいらしいお菓子を買う。
遠い病院まで電車を乗り継ぎ穏やかな顔で向かう
最後、これで最後、私が頑張るのは最後
これでもし「ケンカ」になったりしたら、私はもうガマンしない
これ以上命を危険にさらさない
今までのことが全部幻だったらいいのにと思いながら
穏やかな顔をして私は病院に入った

お見舞い専用の受付に聞くと
男は入院していなかった。入院予定はあるけど今は居ないと。
聞いた話と違っていた。電話しても出なかった。メールも来なかった。
手足の震えるのをこらえて近くの駅まで行き
泣きそうになる気持ちを抑えてM子に電話をする

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JUN

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